製品紹介
メカニカルシールを運転するには摺動面に潤滑膜が必要不可欠であり、上部撹拌機の様にガスゾーンをシールする場合にはダブルメカニカルシール方式が広く採用されてきました。しかし、シール液を使用することで、僅かな漏出液による製品の純度低下、付属機器の設置及び管理等の弊害が指摘され、シール液を使用しないドライシールのニーズが高まっています。当社が開発した各種ドライシールは、ユーザーでの製造工程の品質安定や付属設備の簡素化、メンテナンスの軽減に貢献しております。
特長
製造物の汚染防止
シール液を使用しないので、製造物へのシール液の混入も無く、汚染が防止できます。また、グランドパッキン使用時に見られる摩耗粉の製造物への混入(コンタミ)を著しく低減します。特に医薬品、食品の分野ではPL法対策、雑菌防止対策として多数実績があります。
設備費の低減
シール液の供給に必要な循環装置やシールポット等の付属機器が不要であり、設備費の低減を可能にします。
メンテナンスの軽減
グランドパッキンの増し締めの様な保守作業やシール液の管理が不要であり、日常のメンテナンスの負担を大きく軽減します。
正圧、負圧条件への対応
高真空から正圧の圧力限界まで、十分なシール性を発揮します。
シンプルな構造
スプリング等を機外に配置したシンプルな構造で、缶内の蒸留分の詰まりを解消し、洗浄も容易に行えます。
ドライシール 使用実例
ベローズタイプ
耐食性に優れた充填材入りPTFEとハードセラミックの摺動材組合せを採用しており、幅広い分野に使用されている標準タイプのドライシールです。接ガス材に金属を使用しない設計で幅広い耐食性を実現しております。
Oリングタイプ
ベローズタイプと同じ摺動材組合せで、パッキンに合成ゴムのOリングを採用したドライシールです。
汎用タイプと高温タイプの2種類があり、高温タイプは発熱による摺動材の熱膨張に対応した構造によって、冷却なしで175℃までの使用が可能です。
汎用タイプと高温タイプの2種類があり、高温タイプは発熱による摺動材の熱膨張に対応した構造によって、冷却なしで175℃までの使用が可能です。
CMタイプ
当社カートリッジマスターをドライ仕様に適用しました。カートリッジマスターが持つコンパクトさが特長です。
高温使用タイプ
ガスパージやジャケットの設置によりメカニカルシールを冷却し、高温対応を可能としています。
PGタイプ
摺動面間にガスパージを行なうことで、硬質材料であるSiC同士の高周速対応を可能にした“微接触型のドライシール”です。更にダイアフラムの装備により従動パッキン部への粉体の詰まりを防止し、作動不良の心配を解消しました。